燗は、日本や中国で古くから行われており、世界的には非常に珍しい文化です。
平安時代から既にあったとされる熱燗文化。
健康にも良いといわれている熱燗文化をご紹介します!
熱燗は健康にいいの?平安時代から続く伝統の飲み方!
Contents
熱燗の歴史!
熱燗の文化は、平安時代中期には既に始まっていたとされています。
平安時代に記された「延喜式」には、”燗鍋”の風習に関する記録があります。
当時は、季節によって行われており、一年中、熱燗を飲むようになったのは江戸時代に入ってからだといわれています。
江戸時代に入ると、これまで直火で造られていた熱燗は、ちろり・徳利で作られるようになります。
この頃から熱燗の文化は庶民にも一般的に広まり、1585年に宣教師ルイス・フロイスが記した「日欧文化比較」にも、日本人の熱燗文化が記録されています。
熱燗の良さ!
日本酒は温めることで、雑味を飛ばし、香りを際立たせることができます。
熱燗にすることで、甘みが強まり、辛味が弱まる傾向があります。
人肌燗(35度~)やぬる燗(40度~)が最も香りを豊かに感じることができる飲み方です。
上燗(45度~)→熱燗(50度~)→とびきり燗(55度~)と温度が高くなるにつれ、日本酒の酸味が薄れ、辛口になる傾向があります。
逆に、冷やや涼冷えは甘口が引き出され、フレッシュな飲み口となります。
冷やす→味わいがシャープになる。
温める→味わいがまろやかになる。
熱燗に関する誤解!
古くからに日本で親しまれていた熱燗ですが、全ての日本酒が燗に合うわけではありません。
熱燗は平安時代からすでに飲まれており、当時から燗にすることにより、味わいが変化する日本酒を楽しんでいました。
そのため、伝統的な製法によって醸される日本酒は、燗映えする日本酒が多いのが特徴です。
しかし、一方で、近年、様々な新しい製法で醸される日本酒が増えています。
こうした日本酒には、燗にしない方が美味しい日本酒もあるため、見極めが必要です。
「燗にした方が美味しいのか?冷酒で飲んだ方が美味しいのか?」
日本酒の裏のラベルには、各酒蔵が最も美味しく味わえる温度を表示しているので、ぜひ一度チェックしてみてくださいね!
熱燗は健康いいの?
熱燗の良い点!
「燗は人肌」という言葉があるように、アルコールの温度が体温に近いほど、吸収されやすくなり、疲れをとる効果があるといわれています。
また、熱燗は吸収が早い分、分解も早いため、二日酔いになりにくい、という特徴もあります。
一方で、冷酒は身体への吸収が遅い分、時間が経ってから酔いがきます。
気がついたら飲み過ぎており、二日酔いになってしまった・・・というのは、これが原因です。
熱燗は、酔うのも早い分、飲み過ぎを防ぐことができます。
酔い加減と味覚の変化をゆっくりと楽しむことができる熱燗。
寒い日にこそ、ぜひ味わってみてくださいね!
ここに気をつける!
アルコールの吸収が早い熱燗ですが、飲み過ぎには要注意です。
人が一晩に分解できるアルコールは35~36mmで、これは日本酒の場合、約2合程度です。
熱燗はアルコールの吸収が早く、分解も早い分、ついつい飲み過ぎてしまうことがあります。
また、アルコールは食欲を麻痺させる効果もあるため、食べ過ぎてしまい、肥満につながることもあります。
食べ過ぎ、飲み過ぎには気をつけましょう!
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