日本酒の味わいを一ランク上げるといわれる錫ちろり。
古来から日本酒と深い関係のある錫ちろりですが、日本酒にある効果をもたらします。
そこで、今回は錫ちろりが持つ驚きの効果をご紹介します!
熱燗にぴったり!錫ちろりの驚きの効果!
Contents
「ちろり」とは?
ちろりは、お酒を燗にするための道具で、錫・銀・銅などの金属から作られる酒器の一つです。
一般的なちろりは筒状で上部には取手がついています。
ちろりは中国から渡来したと言われており、日本では江戸時代によく使用されました。
日本酒と錫の関係!
古来より、日本酒と錫には深い関係がありました。
日本に錫が伝わったのは約1300年前だと言われています。
シルクロード各地の貴重な品々を集めた奈良の正倉院には、錫製の”錫薬壺”が保存されています。
当時、錫は金や銀と並ぶ貴重品であり、神仏器具や御供えのための酒器として、一部の特権階級のみに使用されていました。
昔は錫の酒器は神様に御供えする格式の高い道具とされ、江戸時代初期には錫の御神酒徳利が寺社仏閣で広く使われました。
また、錆びや腐食に錫は、縁起の良い金属とされ、人々の繁栄を願う贈呈品としても一般にも親しまれました。
熱燗にぴったり!錫のちろりがもたらす4つの効果!
温度を一気に伝える!高い伝導率!
錫のちろりは熱伝導率が非常に高く、お酒の燗に適しています。
お酒の温度とちろりの温度に差が生まれず、温度を保つことができます。
一方で、冷酒にした場合も同様に、お酒の温度を一瞬にして下げることができます。
まさに錫は日本酒を飲む際にぴったりの金属なのです。
鮮度をそのままに!錫の持つ抗菌性!
錫は水を綺麗にし、味を美味しくするといわれています。
錫には高い殺菌性があります。
水が腐る原因は、水の中の雑菌が繁殖することですが、錫イオンにより、雑菌の繁殖が抑えられ、結果、水が腐りにくくなります。
昔から、「錫で燗をつけると一級上がる」といわれる錫ちろり。
熱燗を楽しむ際には欠かせない逸品です!
→関連記事:『自宅で簡単!徳利・ちろりで美味しい熱燗を作る方法!』
錆びない・割れない・修理ができる!驚きの安心素材!
錫は「錆びない・割れない・修理ができる」金属の中でも安定した特殊な素材です。
錫は、空気中でも水中でも錆びることがないため、有害物が溶け出すことがなく、人体への悪影響の心配がありません。
また、錫は柔らかい金属のため、陶器やガラスのように割れてしまう危険性がありません。
強い衝撃を与えると、変形してしまう場合もありますが、元どおりに修理することができるため、長年使い込むことができます。
ただし、錫の融点は232度と非常に低いため、直接火にかけたり、電子レンジで使用することはできないのでご注意ください!
口当たりがまろやかに!日本酒のための金属!
錫のちろりは日本酒の雑味を取り除き、まろやかな口当たりにするといわれています。
日本酒にはフーゼル油と呼ばれる成分が含まれています。
フーゼル油は日本酒や焼酎に多く含まれ、旨味の元となる反面、多いと臭みや濁りが生じる原因となります。
錫はフーゼル油を溶かす作用があり、日本酒をまろやかな味わいへと変えます。
「錫ちろりでお燗した日本酒は一級上がる」といわれる錫。
ぜひとも錫ちろりで作った熱燗を味わってみてくださいね!
プレゼントにぴったり!能作ちろり!
熱燗に最適な錫ですが、なかでも富山の職人が作る「能作ちろり」は日本酒好きの間で有名な逸品です。
能作の酒器「ちろり」は、ずっしりとした重厚感に、上品な輝きを持ちます。
日本酒の味わいを一ランク上げる能作ちろり。
自分へのご褒美や、酒好きの家族・友人・上司へのプレゼントにぴったりです!