「もっきり」とは居酒屋などでお酒を注文した際に、升の中にグラスを置いてお酒を注いでくれるスタイルを指します。
グラスからあふれる位にお酒を注がれるのが特徴です。
そんな”もっきりスタイル”ですが、どのように飲めば良いのか、悩む方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、”もっきり”スタイルで味わう升酒の正しい飲み方をご紹介します!
【日本酒】『もっきり』で味わう!升酒の正しい飲み方!
Contents
『もっきり』の由来!
もっきりは漢字で書くと、「盛っ切り」。
つまり盛り切るという意味を表しています。
お酒を量り売りしていた遠い時代に、升にお酒を並々と盛り切りで注いでいたことから、”もっきり”の名前が付けられました。
昔の居酒屋ではお酒は1合単位(180ml)で売られていました。
しかし、一般的なグラスでは180mlのお酒を注ぎきれないため、グラスの下に升や皿を置いて溢れた分のお酒を受け止めていました。
こうすることで帳尻を合わせていたのですね。
現代では、もっきりは1合単位ではなく、特に注がれるお酒の量は決まっていません。
居酒屋ごと、またその時の店員とのやりとりによって異なります。
そのため、もっきりを提供する居酒屋ごとの、「お客様にたくさんお酒を飲んでもらいたい」といったおもてなしの心がもっきりにこめられていると言えるでしょう。
どれだけ升に溢れるほど並々とお酒を注いでくれるかで、それぞれの居酒屋の心意気を図ることができます。
『もっきり』の正しい飲み方!
いざ目の前に並々と注がれたもっきりが現れると、どのように飲めば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
実は、もっきりには正しい飲み方はありません。
元々、もっきりは酒飲みたちが好んだお酒なので、自由気ままに飲んでも良いものでした。
しかし、現在では一応、一般的な飲み方があるのでご紹介します。
升の中にお酒をこぼす!
お酒で溢れる位になっているグラスを持ち上げて、升の中に少しお酒をこぼします。
もしくは、お酒で溢れているグラスを持たずに、口を近づけて数口飲みます。
グラスを持ちあげられる位まで飲めばオーケーです。
口を近づけて飲む方法は、一部で下品であると思う人もいます。
自信がない方は、お酒を升の中にこぼす方法を取ると安心です。
グラスのお酒から飲んでいく!
グラスに入っているお酒を、楽しみます。
特に一気に飲み干す必要はないので、好きなペースで飲んでください。
グラスを置く際はテーブルに!
グラスのお酒が減ったら、升から外します。
グラスの底や側面に付いたお酒の水滴が気になる場合は、お手拭きで拭いても問題ありません。
お酒を注ぎ出す/升から直接飲む!
グラスのお酒の残りが少なくなってきたら、好きなタイミングで升にあるお酒をグラスに注ぎ足します。
升から直接お酒を飲んでも問題ありません。
升から直接飲む場合は、升の香りを一緒に楽しむことができるので、オススメです。
お酒を升から飲む時は、角ではなく平らな部分に口を付けます。
角を使っていけないルールはありませんが、平らな部分からお酒を飲むのが一般的です。
お酒のおかわりをする場合は、使用していた升を再び使います。
お店によって違いますが、升を新しいものに変更することは基本的にはしません。